製品案内
唐木素材(紅木材料・他)
特徴
三味線に使われる木材は従来、紅木(インドシタン)・本紫檀・花梨・黒檀などの、所謂『紅木』と呼ばれる東南アジア材が基本でしたが、最近はアフリカ産の材料を使うことも増えてきました。
その理由は、東南アジア産の木材の枯渇、又それによる値段の高騰です。
東亜楽器は長年に渡りインドから紅木の直輸入をしてきた為、早くから「木材の危機」を認識し、その対策として十分な在庫を蓄えてきました。
又、中国に自社工場を持つことで早くからアフリカ材の中国木材市場への流入状況、使用状況を観察しつつ、楽器に適した木材を探してきました。
紅木に近い木材だけでも、マダガスカル紅木・コートジボワール紅木・ザンビア紅木と3種類あり紫檀、花梨等も同様です。
それらの中から三味線(棹)に最適の木材を選び、既に古い物では5年以上の乾燥期間を経ています。
今後は(市場要望からも)アフリカ材を使った楽器の製作が中心になってくることは間違いないでしょう。
-付録-
しかしその中でも、紅木(インドシタン)の優秀性、重要性を見直す・再評価する声は高くなると考えられます。
紅木にはほかの木材にない優れた特性・価値があるのです。
まず、狂いの少なさは紫檀等ローズウッド系の比ではありません。
木目、色合いの美しさ。
そして音・響きの伝わりの素晴らしさ。
これは比類無いものなのです。
このような特性があってのことなのでしょう、中国では昔(明清時代)から特別に貴重な木材として珍重されてきました。
近年そのことが中国で再発見、再認識されたことで、特別な注目を集め、又投機の対象になってしまったことは日本ではあまり知られていないようです。
そのことがここ15年程紅木が日本に全く入って来なくなった原因です。
中古三味線とメンテナンス
材料 唐木に関してお話しさせて頂きましたが、※製品材料を参照ください。
ここでは中古の三味線とメンテナンスに関してお話したいと思っております。
今ではたくさんの中古三味線が出回ってるかと思います。
材料の話では『インド産』の方が貴重で付加価値があるとお伝えいたしました。
全くその通りで『インド産』の方がいろんな意味で付加価値はあります。
ですが『インド産』であるから良いかと言いますとそれは間違っております。『インド産』の三味線でもメンテナンスをよくして保存状態が良い三味線とメンテナンスをほとんどしてない三味線では保存状態がぜんぜん変わってきます。
メンテナンスをほとんどせず、ただ置いておかれる三味線はどんどん材料が枯れてしまうように最終的には、枯れてしまった死んだ材料みたいになってしまいます…。
そうなってしまってはいくら『インド産』でももう手遅れです…。
メンテナンスと言っても修理に出したり、手間が掛かる事ではありません。非常に簡単です。
要は、材料に栄養分を与える事だと思ってください。
乾いてしまった三味線に『椿油』を塗ってあげるだけで良いのです。
椿油を塗った後に艶ふきんなどのきめ細かい布で拭いてあげてください。
木材は呼吸をしてますので、椿油吸収して潤いを保っていきます。
人の肌と同じ感覚ですね。
潤いも保てますし、艶もよくなりますよ。
是非試してみてくださいませ。